地球市民の時代が近づいているのかな?2019年09月16日 13:57

 先日、今働いている職場で、僕が今度メキシコに行くことを話すと、「そういえばなんとなくメキシコ人っぽいよね」と言われた。
 もう40年近く前にメキシコに1年滞在したことがある。メキシコシティ近郊の街にあったホストファミリーにお世話になっていて、その街で初めての日本食レストランが開店するってことで、日本人だった僕は、そのオープニングパティーに招待されたことがある。
 当時、ユカタン半島を巡って戻ったばかりだった僕は、真っ黒に日焼けしており、穴の空いたくたびれたジーンズを履いて出席したのだが、一緒に行ったメキシコ人の友人とスペイン語で話していて、何かの拍子に日本人と日本語で会話したら、そのすぐ隣りにいた日本人から「日本人だったんですか!」と驚かれたことがある。メキシコ人と間違われていたのだ。
 その後、イタリアに2年ほど滞在することになり、イタリア語のレッスンを受けていた時、スペイン語とイタリア語は似ているので、僕はしばしば混乱して間違えたのだが、一緒にいたメキシコ人の友人から「おまえはイタニョールを話すんだな」と笑われたことがあった。
 日本では未だに英語教育を重視しているけれど、日本の外では、今やポリグロットが普通になってきているようだ。
 ついこの間も、僕がメキシコとイタリアに行ったときに世話になった留学団体の集まりがあって、久しぶりに参加して、現在来日している留学生と話をした。スイスから来ているという2人の女の子と話をしたのだが、一人は母親がイタリア人で父親がドイツ人。もう一人はスペインとウルグアイの両親を持ち、スイスに住んでいるとのことだった。
 まずは、一人とイタリア語で話し出すと、もう一人の子もイタリア語がわかるという。母方の祖父母がイタリア出身で、話せはしないけれど理解はできるという。日本人である僕がイタリア語で話、スイス人である彼女がスペイン語で話して会話が成り立つという奇妙な状況となった。
 地球市民という言葉がかつて流行ったことがあるが、理想やアイデアとしての言葉ではなく、現実的に様々な言葉でコミュニケーションが成立するような人々が、どんどん増えているのかもしれない。
 そういった意識の変革の大きな要因として、国にこだわっていては解決できない地球規模での変動があるような気がしている。
 日本ではほとんど語られていないが、フライデーズ・フォー・フューチャーという運動がある。
 これは、スェーデンの少女グレタ・トゥーンベリが呼びかけて始まった運動で、世界的な広がりを見せている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AA
https://www.fridaysforfuture.org
 大型台風が次々と上陸するようになってきている日本にとって、アマゾンの森林火災も対岸の火事ではないってことだ。
 イタリアで感じたことでもあるのだけれど、多くのイタリア人の友人たちが、プラスチックをどうしたら減らせるのか日常生活の中で気を使っていた。友人が経営する有機農場の生産品は、プラスチックの袋に入れて、真空パックすることで鮮度を保っていたりするのだが、顧客の中には、まだプラスチックを使っているのかとクレームをつける人もいるという。プラスチックを使わずにどのように鮮度を保つことができるのか、いろいろと調べているところらしい。
 僕が、日本では余ったご飯をラップでくるんで冷凍し、電子レンジで解凍して食べるって話をしたら、白い目で見られた。確かに、イタリアでは電子レンジはそれほど普及していないし、冷凍食品とか、レトルト食品はある意味非常用の食材で、日常的にはきちんと料理することが当たり前なのだ。
 この夏も暑くて、ペットボトルの飲み物をどれくらい消費しただろうかと僕自身後ろめたい気持ちもありながら、最近は水筒を買って、なるべくペットボトルは買わないようにしている。
 冷凍食品はほとんど食べないし、カップラーメンも数カ月に1回程度しか食べないが、日本人のほとんどそういったことを意識したことはないのかもしれない。
 ちょっと外に目を向けると、日本という国が、世界から置いてけぼりを食っている状況になってきているように思う。それは、環境問題だけでなく、移民の問題とか社会制度の問題も含めてなのだけれど、、、

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