niniとfifi変わる言葉2019年11月12日 19:44

39年ぶりにメキシコに行って、スペイン語を話したのだけれど、口を付いて出てくるのは、イタリア語の単語ばかりだった。
元々スペイン語とイタリア語はよく似ているので、聞く分には話していることはだいたい分かる。しかし、いざ自分で話そうとすると、自分が話しているのがスペイン語なのかイタリア語なのか混乱してしまうのだった。
話している相手が、よくわからないという表情を見せることで、今のはイタリア語だったかと認識する始末で、慌ててえーっとスペイン語ではなんて言うんだっけと考え始める。
しばらくすると、友人たちのほうが僕の行ったことを推測してくれて、会話が成り立つようになってきた。
そんな中でも、これってスペイン語だったよな、でも通じないって単語があったりして、よくよく聞いてみると、かつて使っていたのだけれど、今は使われなくなったという単語があったりした。
昔覚えたスペイン語(メキシコの)では、例えば自動車のことはコチェ(coche)と言っていたのだが、現在では、アウトないしはアウトモビル(Automóvil)あるいはカッロ(carro)と言うようだ。
また、調子はどう?と問いかける時にque onda?とよく使っていたのだけれど、今ではもう言わないとも言われた。言葉は生き物だと常々思っているのだが、39年という時代の流れによって、メキシコのスペイン語も変化していることを改めて認識させられた。
まだ、辞書には載っていないけどよく使うよと言われた単語にniniとfifiがある。
niniはni estudio ni trabajo、勉強もしないし働きもしないって意味で、無気力な若者を表す言葉らしい。ちょっとネットで調べてみたら、英語で言うニートのことだとスペイン語のwikipediaに出ていた。ニート(NEET)は、not in employment, education or trainingの略だそうで、日本語でニートとよく使っていたけれど、これは知らなかった。
fifiは、日本語で言ういわゆるスノッブって意味らしい。単語としては昔からあるのだが、最近になって現大統領のAMLOがよく使うので、一般的になってきたらしい。
今回、僕がメキシコに滞在中も、麻薬組織による犯罪が多発していたのだけれど、こういった犯罪組織ないしはそのメンバーのことをナルコと呼んでいた。Narcotraficante(麻薬密売人)の略称で、この言葉も昔はなかったと思う。
SNSの普及もあって、若者言葉の略語もまた、色々とあるらしい。友人たちは、それ相応の年齢なので、詳しいことはわからないと言っていたが、例としてNTPとか使っているよと教えてくれた。no te preocupes(心配しないで)の略だそうだ。
大人たちの会話を聞いていてもpor favor(お願いします)をporfa、とかrefrigerador(冷蔵庫)をrefと略して使っていたりした。
やっぱり言葉は、現地に行って聞いて話してみないと、常に変化しているものなので、本当の意味は中々わからないと実感した。

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